タイトル通り最近、新規就農に興味があります。僕自身、両親が農業関係の仕事をしており昔から農業にはそれなりに身近なものとして生きてきました。世間一般のイメージ通り農業は3K(危険、汚い、きつい)、それに加えて薄給であるというのは間違いないと思います。なので僕のように家族が農業をやっていたりする人たちは絶対に継ぐのは嫌だと思っています。
しかし、大人になった今は農業は儲かる職業なんじゃないかと思うようになりました。農林水産省のホームページによると農業を営んでいる人の平均年齢は66.7歳だそうです。冷静に結構やばいような気がします。島国である日本の第一次産業に新規参入してくる人が極端に低く、田舎にいっぱいある農地は20年後には大半が荒れ果てているような気がします。
本当に儲からないのか
農業において儲かっている人は確実にいます、田舎では大きな家に住んで外車に載っている農業経営者がどこにも必ずいます。そういった人たちはどうやって稼いでいるのか、全然知りません。
とりあえず以下の本を読みました。杉山経昌さんの「農で起業する!ー脱サラ農業のススメ」昔に読んでとてもおもしろかったので今回再読しました。もともと外資系のメーカーに努めていた経歴があり、合理的な考え方を持っていらっしゃいます。農業に関してもシビアな考え方を持って経営しています、現在農業ベンチャーが数々設立されていますが日本では彼が先駆けとなっているような気がします。
少なくとも杉山さんの収入と労働環境は大半の人がうらやましいと思うだろうし、喉から手が出るほど変わってほしいと思います。
農業の問題点
就農者の平均年齢からもわかると通り、現在の農業を支えているのは高齢者です。そのため、基本的に感覚や経験を根拠に意思決定を行う昔ながらのやり方で農産物を育てている現状があります。現在であれば、気候や土壌のデータをとり解析することはそこまで難しいものではありません。どうしても、感覚や経験に頼っていては最適な意思決定ができません。また、分かる人しか作業ができず効率が落ちてしまいます。
ただ一番の問題だと感じるのは農産物の価格が非常に低いことだと思います。市場に流通し消費者に届くまでに様々なマージンを取られるためどうしても価格が安くなってしまいます。農業は設備にかかる費用も膨大であり、天候に受ける影響も多大であるためおおきなリスクをともなっているため本来はもっと高価格で売らなければ採算がとれない気がします。
農業における課題
最も重要だと感じるのはマーケティングだと思います。生産にかかった費用を管理し、適正価格で市場に流通させることができれば儲からないといわれることはなくなります。価格の上昇を抑えるために生産コストを下げることが課題だと思います。杉山さんの本にも書かれていましたが、労働はただであってはいけないと思います。サラリーマンと同様に労働に対する費用を意識しなくてはなりません。
農業にはたくさんの補助金制度があります。設備導入に大きな費用がかかるため就農者にとってはありがいとおもいますが、利益を生み出すという意識が軽薄になっているような気がします。農業はボランティアではなく立派な経営です。もっと、利益の追求に貪欲にならなければならないと思います。